【現代史の学び直し】現在にもつながる地球環境問題について
20世紀後半から世界各国で、地球規模での環境問題が注目されるようになりました。
現在、地球環境問題の代表的なものとして
- 地球温暖化…温室効果ガスが海面の上昇を引き起こす可能性がある
- 酸性雨…動物や植物、建物にダメージを与える
- 熱帯雨林の減少…酸素の供給の元が減少して、供給できない可能性がある
- 砂漠化…森林の伐採、熱帯林の減少で土地が尽きる可能性がある
- 野生生物種の減少…絶滅種と絶滅危惧種が増えることが問題となっている
- オゾン層の破壊…紫外線による皮膚ガンが増える可能性がある
- サンゴ礁などの破壊…サンゴ礁などが減ることが心配される
そこで今回は、地球の環境問題について考えていこうかと思います。
原子力エネルギーについて
1986年にソ連のチェルノブイリ原発事故で放射能による環境汚染を引き起こし、広い範囲に影響を与えたことから、原子力発電所からでる放射性廃棄物が環境破壊や汚染につながっているとしています。
日本でも1999年に東海村のウラン加工施設で大きな被爆事故が起き、2011年の東日本大震災で福島第一原発から放射能が漏れが現在も問題となっています。
地球環境保護の取り組み
1970年代に地球環境を世界レベルで保護する動きが大きくなりました。
1972年に113カ国が参加した国連人間環境会議では、【人間環境宣言】が決められて地球環境の保護は人々全員が意識すべきである共通の目的であると確認しました。
この会議の影響で、人間環境宣言の目的を実行に移す機関として、国連環境計画(UNEP)という計画を作ります。その代表的なものに、ラムサール条約やワシントン条約などがあります。
- ラムサール条約…水鳥の保護を目的として、渡り鳥などの水鳥の生息地として大切な湿地を登録して保護することを、義務にした条約のことで、日本では釧路湿原が登録されています。
- ワシントン条約…生物の絶滅を防ぐために、絶滅の可能性がある野生の動物と植物を規制する条約のことで、正式名称は、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」
1992年には国連環境開発会議(地球サミット)が開かれ、172カ国の代表と2400人のNGOの代表が参加しました。この会議で、気候変動枠組み条約(地球温暖化防止条約)が決められます。
それと同時に『アジェンダ21』と言われる、地球環境の保護のための具体的な行動の計画が決められ、これによって地球環境保護のための国際的な枠組みが作られたと言われています。
地球環境と利害との関係
地球環境保護を世界全体で考えた時に、先進国と途上国との意見の違いが問題なりました。
先進国…発展途上国は、もっと環境を考える必要がある
途上国…先進国は、環境を汚染した上で発展して先進国になったから、途上国に文句を言うな
と双方の意見は真っ向から対立していますし、途上国の言うことは一理あります。
このことから「持続可能な開発」という、環境の維持をし続けた上で、発展途上国の開発を進めるという考え方が生まれました。1997年の国連環境開発特別総会という会議で、持続可能な開発を実際に行うための具体的な目標が決められています。
しかし、2003年のヨハネルブルク会議では国どうしの意見の違いが大きくなり、この時期から、先進国どうしの間でも意見が食い違うようになりました。
その例としては京都議定書※から2001年にアメリカが抜けたことは記憶に新しいと思います。
京都議定書とは二酸化炭素の排出量を減らすことを決めた議定書のことだよ!
地球環境保護は誰が行うのか?
実際に地球環境は意識する必要はあるとしていますが、国や個人どうして利益を目指して環境を意識しない動きは現在もあり問題だと言われています。そこで注目されるのが、環境NGOです。
利益を目指さない団体であるNGOは地球サミットで活躍しましたが、実際には地球上ぬい住んでいある私たち全員が環境を意識することが大切なのではないかとも言われています。